医療法人恵生会 長瀬内科医院  岡山市北区の医院です。 診療科:内科、小児科、皮膚科、アレルギー科、形成外科

医療法人恵生会
長瀬内科医院

〒700-0985 岡山県岡山市北区厚生町2丁目6-20
TEL:086-222-2709
FAX:086-222-6122
粉瘤(ふんりゅう)、表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)、アテローマ、アテローム
原因から治療方法まで、分かり易く説明しましたので、ご覧下さい。小切開摘出術小切開圧出後摘出術も追加しました。         手術症例(画像、写真)はこちら  
粉瘤ふんりゅう)  は表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)とも呼ばれています。
皮膚の良性腫瘍の1つです。脂肪のかたまりと思われがちですが、実は表皮でできた袋のような腫瘍です。
皮膚の表面と細い出口で連絡している事が多く、つまむと中から白い物が出てくることがあります。
皮膚は表皮、真皮、皮下脂肪の3層(別図を参照)から出来ています。
表皮は細胞分裂を繰り返して、角質層となり、最後は、「あか(垢)」とになって脱落します。
粉瘤の場合は、袋の中に「垢」がたまっていきます。
表皮の袋ですから、体のどこに(部位別)できても不思議ではありません。多発する人もいます。
炎症や感染を起こすと、
感染(性)粉瘤とか、炎症性粉瘤と呼ばれています。



 皇太子様も手術されています。H9の新聞記事です。 手術で摘出するのが一番いい方法ということです。
原因
毛穴の一部分の組織が皮膚の深いところで、袋状になったものが多い。この場合は、皮膚の表面に開口部を持つことが多く、「絞り出すと、白いあぶらの様なものが出ていたが、出なくなって、ふくれてきた。」と言う人がそうです。もちろん、知らないうちにしこりが出来て、急に大きくなってくる場合もあります。
多発する場合は生まれつきの(先天性)体質によるもので、
耳たぶ、 脇の下、お尻などに多発しやすい。


症状
 皮膚の良性腫瘍です。自然に消えることはありません。少しずつに大きくなります。急に大きくなることもあります。
しこり、こぶ、できもの、ニキビの親玉?、脂肪のかたまり?と思っている人が多いようです。
皮膚の表面に小さな穴(開口部)があり、しこりを周りから圧迫すると、その穴から臭くて、白いあぶらの様なものが出てくることがあります。もちろん、つまんでも何も出ない人もいます。
小さいうちは皮膚から盛り上がらずに、皮下にクリクリしたものを感じる程度ですが、放っておくと少しずつ大きくなります。
開口部が黒くなる(上図参照)ことがあります。
炎症や感染を起こすと赤くなって、腫れて、痛みも出てきます。化膿を繰り返す場合もあります。


当院では超音波(エコー)検査をして、粉瘤か脂肪のかたまり、かなどを判断しています。
治療法、手術料金など


粉瘤の小切開摘出術です。


この方法は、一度も炎症を起こしたことのない人には、お勧めできます。

治療法
小さいうちに手術で袋ごと取り出すことを勧めます。 袋を取り残すと再発します。
自然に治ることはないので、小さいうちに手術した方が、大きくなって手術するよりも、キズアトは小さく、術後の痛みも少なく、又、手術代金も安くてすみます。

化膿して、赤く腫れ上がる時は、抗生剤を飲んだり、切開して中の膿を出す必要があります。切開して中身だけを出しても、袋が残っているので、いずれ再発します。


したがって、「粉瘤」と言われたら、早い時期の手術をお勧めします。
ごく稀に巨大化して、癌になることもあります
                                                                                            治療法をもう少し詳しく
治療費、手術料金(3割負担の料金)
皮膚皮下腫瘍腫瘍摘出術という保険適応があります。3割負担の人は、小さいもので約¥5,000 、少し大きいと 約¥12,000~15000。
超音波検査が約¥1,000、
初診料、再診料、薬代が若干追加されます。
組織検査は約¥3,100。(希望される方のみ)。簡単な血液検査を行うこともあります。

受診の回数:初診、手術予約、手術、術後は抜糸を含め1,2度の再診の、計2~4回で終了の予定です。
当院での手術を希望される方は副院長の診察日に受診して下さい(予約制です)。診察後、手術の適応があれば手術の予約となります。
当院は岡山駅東口から西南に歩くと、約20分位です。(駅とグランビアホテルの間を西に抜け、イオンの西側の道路を南に下がる)  アクセス へ

部位別の粉瘤

手術症例を含めた部位別の粉瘤です。2016.1 に12例追加しました。画像の苦手な方はご遠慮下さい。
顔の粉瘤:ひたいの粉瘤眉間の粉瘤まぶたの粉瘤  、頬の粉瘤 、こめかみ近くの粉瘤耳の粉瘤
首の粉瘤背中の粉瘤脇の下(腋窩)の粉瘤胸の粉瘤 腰の粉瘤 臀部(おしり)の粉瘤 
上肢の粉瘤:上腕の粉瘤肘の粉瘤?

下肢の粉瘤:足底の粉瘤  
                                              粉瘤の説明に戻る      
顔面の粉瘤

皮下腫瘍には超音波検査が非常に役に立ちます。2015.8 の手術です 

超音波を使って、麻酔の注射をしました。下床との間に確実に注入することで、腫瘍が剥がし易くなります。この後、上方部分にも麻酔液を注入しました。
摘出物は予想通り脂肪腫でした。
キズはシワの線に沿っていますので、約半年後には殆どわからなくなります。
超音波検査に戻る


2015.9の手術です。


超音波検査では比較的に境界がはっきりした粉瘤だと思われます。
普通に摘出しました。
額の粉瘤です。

顔面(額)の粉瘤は横ジワを利用して、キズアトを目立たなく工夫します。

部位別に戻る

まぶたのことを医学的には眼瞼といいます。
2015.4 の手術です。


超音波検査の端子が先っぽのほう方しか当たらないので、画像が右に寄っています。
境界明瞭が不明瞭なので、炎症性を起こしていることが予想されます。
袋を破らないように、注意深く剥離して、摘出しました。半分に切ってみても、浮腫性に腫れているのがわかります。
二重(ふたえまぶた)のラインは全く変化していません。2週間後受診してもらって確認したのですが、写真を撮り忘れました。

2015.4の手術です。


部位別に戻る

下眼瞼の粉瘤です。
近くの病院の皮膚科では、「傷が大きくなるから、そのまま様子を見ましょう。」と言われていました。が、
すこしずつ、大きくなってきました。

粉瘤は早めの手術をお勧めします。30分位で簡単にとれました。部位別に戻る

2015.2 の手術です。



超音波検査では周辺とやや不明瞭なので、少し線維成分が多くなっているので、はがしにくいのではないかと考えられるので、少し大きめに切開し、摘出しました。
部位別に戻る
頬(ほほ)の粉瘤
ほほ(頬部)の粉瘤

2015.1 の手術です。

超音波検査では比較的境界明瞭な粉瘤だと思われます。
頬のシワの線に沿って、切開し、摘出しました。
部位別に戻る
2015.9 の手術です。

20年来の粉瘤です。左頬に長径3cmの大きさです。
超音波検査では境界明瞭ですが、深い部分が変です。袋の周りに線維成分多く、突起物もありそうです。
小切開で挑戦してみました。横は比較的簡単に剥離できましたが、底の部分は剥離が難しかったのですが、何とか摘出できました。 粉瘤に突起がありました。割を入れてみると先まで粉瘤でした。
キズ跡は1cm位であまり目立ちません。
粉瘤は長いこと置いていても、いいことはありません、深部には咬筋があり、毎日の会話や食事の動きが刺激となり、線維成分が多くなったと思われます。そして、線維間の弱いところに粉瘤の袋が侵入していったと思われます。
頬の粉瘤のトップに戻る          部位別に戻る
2015.9 の手術です。

数年前よりの粉瘤です。左頬に約2cmの大きさです。
超音波検査では境界明瞭です、内容物が一様なので、クリーム状になっていると思われます。
小切開で摘出しました。
割を入れてみると、やはりクリーム状でした。
キズ跡は殆ど目立ちません。
頬の粉瘤のトップに戻る  、         部位別に戻る
2015.3 の手術です。

以前より右頬にしこりを感じていたが、ニキビだと思って、そのままにしていた。1週間前より少し痛くなっていたので、受診されました。頬に直径1cm強のしこりを触れます。
超音波検査では境界明瞭が不明瞭なので、炎症を起こしていると思われます。
治療方法は ①抗生物質の内服で様子を見る。②大きくごっそり切除する。③切開、排膿する。 ですが、
本人、母親に説明の上、小切開内容物圧出後摘出術を施行しました。運良く、袋が全て摘出できました。多分再発は無いと思われます。
キズ跡も小さく、目立ちません。
頬の粉瘤のトップに戻る 、          部位別に戻る
2015.5 の手術です。

数年前よりの粉瘤です。直径約3cmの大きさです。
超音波検査では境界が非常に明瞭です。
小切開でも摘出は可能ですが、陥凹し、かえって変形が目立つと考えられるので、普通に摘出しました。
割を入れてみると、オカラ状の内容物でした。    
キズ跡は殆ど目立ちません。
頬の粉瘤のトップに戻る 、          部位別に戻る
耳 項部

 耳の粉瘤   耳たぶやその周囲に多発することがあります。



多発に戻る部位別に戻る
くびの粉瘤   項部(首の後ろ側)の粉瘤
背部、腰部の粉瘤
背部の粉瘤




希望に添うよう、出来る限り小さい切開線で摘出しました。
2015.7 の手術です。

大きさは直径約3cmです。結婚式を控えているので、出来るだけ、キズ跡を小さくして欲しいと言って受診されました。
炎症を起こしたことがも無く、
超音波検査でも、境界が非常に明瞭です。
小切開内容物圧出後摘出術を施行しました。
確実に袋が取れていることを確認し、縫合しました。
キズ跡は7mmですが、殆ど目立ちません。
2015.6 の手術です。

超音波検査では上下に2つ映っています。袋の境界は明瞭です。少し端子を動かすと連絡していました。2段になっている粉瘤と思われます。
普通に切開し、掘り起こして、摘出しました。
割を入れて、粉瘤を確認しました。
部位別に戻る

腰部の粉瘤

部位別に戻る
 
上腕の粉瘤
 
 
 

 

感染(性)粉瘤、炎症性粉瘤

感染(性)粉瘤、炎症性粉瘤     気分が悪くなるかもしれませんので、苦手な方はご遠慮下さい。





痛みや腫れが強いときは、切開、排膿をします。



 
臀部のパンパンに腫れ上がった感染粉瘤です。切開すると大量の膿が出てきました。

*:炎症や感染を起こしていると手術はできません。近くの医院で診てもらって、抗生剤、痛み止め等を処方して貰ってください。

もっと見る 、  粉瘤の説明に戻る  、治療法に戻る、    感染粉瘤に戻る



 

粉瘤、表皮嚢腫の癌化した報告

希なことですが、表皮嚢腫から癌化したという学会報告があります。2008年には高知医大より:「臀部の表皮嚢腫より生じた有棘細胞癌の1例」. 西日本皮膚科 70: 463, 2008 の発表もあります。
最近は、ほぼ毎年のように報告されていますので、決して希ではなくなってきています。
癌を心配される方は早めの手術をお勧めします。

年を取ると出てくる良性腫瘍の脂漏性角化症(別名:年寄りイボ)でも、癌になったという例もありました。
治療法に戻る


感染(性)粉瘤、炎症性粉瘤続き



 

粉瘤は炎症や感染を起こすと、周辺に肉芽、瘢痕、繊維成分ができて、手術は難しくなります。大きく切除(上図の点線の部分)すれば、問題なく取れるのですが、キズ跡は小さい方がいいので、表面が薄くなっている部分を含めるようにして摘出しました。
                       

 



少し感染がおさまった時に手術を希望されました。この場合の手術は、少し大きめに切除しなければなりません。
しこりに気がついたら、感染を起こさないうちの、早めの受診をお勧めします。
感染粉瘤に戻る


小切開内容物圧出後摘出術

小切開内容物圧出後摘出術は小切開摘出術よりも、さらにキズ後を小さくするする方法です。
2015.7の手術です。

小切開で粉瘤の袋の上部に達し、壁(袋)の強さを確認を、壁に切開を加え、内容物をできる限り圧出します。
中身を出し切ると、袋はしぼんで、小さくなりますから、それを取り出します。
粉瘤の説明に戻る

2015.3の手術です。

  感染や炎症を起こしたことが無く、超音波検査で壁(袋)と周囲とが鮮明に区別できれば、完全に摘出することが出来ます。
 キズ跡は当然小さくて済みますが、視野が狭いので、技術的には難しい方法です。織り出した袋は破けてないか確認します。
壁(袋)は表皮の細胞で出来ていますから、弱く、破れやすいので、途中で破れることもあります。その時は完全に取れたかどうかはわかりにくくなります。しかしながら、キズ跡が小さい方がいい方は試してみる方法です。再発してもそのキズ跡から再度手術すれば、キズ跡は最小限で済みます。
   感染や炎症を起こしていれば、普通に摘出すると、切開は大きくなります。ダメ元で切開排膿のつもりで施行すると、うまく摘出出来ることもありますので、試してみる方法だと思われます。

このページのトップに戻る粉瘤の説明に戻る