医療法人恵生会 長瀬内科医院  岡山市北区の医院です。 診療科:内科、小児科、皮膚科、アレルギー科、形成外科
粉瘤(ふんりゅう)、表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)、アテローマ、アテローム
原因から治療方法まで、分かり易く説明しましたので、ご覧下さい。手術症例画像、写真)はこちら 
小切開摘出術
小切開圧出後摘出術
も追加しました。

日本皮膚科学会HPの粉瘤Q&Aに対するコメントも追加しました。
              他院で「放っておいていい」とか、「経過観察」とか言われたら見て下さい。

粉瘤ふんりゅう)  は表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)、アテローマ、アテローム とも呼ばれています。
皮膚の
良性腫瘍の1つです。脂肪のかたまりと思われがちですが、実は表皮でできた袋のような腫瘍です。袋の中には「垢」がたまっていきます。
皮膚の表面と細い出口で連絡している事が多く、つまむと中から白い物が出てくることがあります。

皮膚は表皮、真皮、皮下脂肪の3層(
別図を参照)から出来ています。 
 表皮は細胞分裂を繰り返して、角質層となり、最後は、「あか(垢)」とになって脱落します。
 粉瘤は、表皮の袋ですから体のどこにできても不思議ではありません。多発する人もいます。
炎症や感染を起こすと、
炎症性粉瘤とか、感染(性)粉瘤呼ばれています。




 皇太子様も手術されています。H9の新聞記事です。 手術で摘出するのが一番いい方法ということです。

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原因
毛穴の一部分の組織が皮膚の深いところで、袋状になったものが多い。この場合は、皮膚の表面に開口部を持つことが多く、「絞り出すと、白いあぶらの様なものが出ていたが、出なくなって、ふくれてきた。」と言う人がそうです。ケガなどで表皮の一部が皮下に入り込んで出来る場合もあります。
多発する場合は生まれつきの(先天性)体質によるものです。
耳たぶ、 脇の下、お尻などに多発します。
症状
皮膚の良性腫瘍です。自然に消えることはありません。
しこり、こぶ、できもの、ニキビの親玉?、脂肪のかたまり?と思っている人が多いようです。
小さいうちは皮膚から盛り上がらずに、皮下にクリクリしたものを感じる程度ですが、放っておくと少しずつ大きくなります。急に大きくなってくる場合もあります。

皮膚の表面に小さな穴(開口部)があり、しこりを周りから圧迫すると、その穴から臭くて、白いあぶらの様なものが出てくることがあります。もちろん、つまんでも何も出ない人もいます。
開口部が黒くなる(上図参照)ことがあります。開口部がないこともあります。
炎症や感染を起こすと赤くなって、腫れて、痛みも出てきます。炎症や感染を繰り返す場合もあります
ごく稀に癌になることもあります
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診断

当院では
超音波(エコー)検査をして、粉瘤か脂肪のかたまり、かなどを判断しています。

さらに、炎症を起こしていない粉瘤と炎症を起こしている粉瘤(炎症性粉瘤)は超音波検査で判別できます。

治療法が全く異なりますので、炎症を起こしていない時期の手術をお勧めします。
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治療法

小さいうちに手術で袋ごと取り出すことを勧めます。 袋を取り残すと再発します。
一般的な方法は下図のb法ですが、当院では主にc、d法で手術しています。この方法は超音波検査で粉瘤の状態を確かめなければできません。d法は小切開摘出術 のことです。小切開圧出後摘出術はd法の変法です。



自然に治ることはないので、小さいうちに手術した方が、大きくなって手術するよりも、キズ跡は小さく、術後の痛みも少なく、又、手術代金も安くてすみます。
くり抜き法、へそ抜き法はこちら
化膿して、赤く腫れ上がる時は、抗生剤を飲んだり、切開して中の膿を出す必要があります。切開して中身だけを出しても、袋が残っているので、いずれ再発します。


したがって、「粉瘤」と言われたら、早い時期の手術をお勧めします。

                                                                                            治療法をもう少し詳しく

                                                                                                                  粉瘤岡山に戻る

治療費、手術料金
(3割負担の料金)
皮膚皮下腫瘍腫瘍摘出術という保険適応があります。3割負担の人は、小さいもので約¥5,000 、少し大きいと 約¥12,000~15000。
超音波検査が約¥1,000、
初診料、再診料、薬代が若干追加されます。
組織検査は約¥3,100。(希望される方のみ)。簡単な血液検査を行うこともあります。

受診の回数:初診、手術予約、手術、術後は抜糸を含め1,2度の再診の、計2~4回で終了の予定です。
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当院での手術を希望される方は副院長の診察日に受診して下さい(予約制です)。診察後、手術の適応があれば手術の予約となります。
当院は岡山市内にあります。岡山駅東口から西南に歩くと、約20分位です。(駅とグランビアホテルの間を西に抜け、イオンの西側の道路を南に下がる)  アクセス へ

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部位別の粉瘤

手術症例を含めた部位別の粉瘤です。画像の苦手な方はご遠慮下さい。

顔の粉瘤:ひたいの粉瘤眉間の粉瘤まぶたの粉瘤  、頬の粉瘤 、こめかみ近くの粉瘤耳の粉瘤
首の粉瘤
脇の下(腋窩)の粉瘤胸の粉瘤 
背中の粉瘤腰の粉瘤 臀部(おしり)の粉瘤 

上肢の粉瘤:上腕の粉瘤肘の粉瘤?

下肢の粉瘤:足底の粉瘤  
                                              粉瘤の説明に戻る            
額の粉瘤です。

顔面(額)の粉瘤は横ジワを利用して、キズアトを目立たなくします。

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まぶたのことを医学的には眼瞼といいます。
2015.4 の手術です。


超音波検査の端子が先端しか当たらないので、画像が右に寄っています。
境界が不明瞭なので、炎症性を起こしていると思われます。
袋を破らないように、注意深く剥離して、摘出しました。割を入れると、浮腫性に腫れているのがわかります。
二重(ふたえまぶた)のラインは全く変化していません。


2015.4の手術です。粉瘤ではない症例です。超音波検査でわかります。


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下眼瞼の粉瘤です。
近くの病院の皮膚科では、「傷が大きくなるから、そのまま様子を見ましょう。」と言われていました。が、
すこしずつ、大きくなってきました。

☆粉瘤は早めの手術をお勧めします。30分位で簡単にとれました。
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2015.2 の手術です。



超音波検査では周辺との境界がやや不明瞭。周辺の線維成分が多くなっていて、剥離しにくいと予想されましたが、無事摘出できました。

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頬(ほほ)の粉瘤
ほほ(頬部)の粉瘤

2015.1 の手術です。

超音波検査では比較的境界明瞭な粉瘤だと思われます。
頬のシワの線に沿って、切開し、摘出しました。
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2015.9 の手術です。

20年来の粉瘤です。左頬に長径3cmの大きさです。
超音波検査では境界明瞭ですが、深い部分が変です。袋の周りに線維成分多く、突起物もありそうです。
小切開で挑戦してみました。横は比較的簡単に剥離できましたが、底の部分は剥離が難しかったのですが、何とか摘出できました。 粉瘤に突起がありました。割を入れてみると先まで粉瘤でした。
キズ跡は1cm位であまり目立ちません。
粉瘤は長いこと置いていても、いいことはありません、深部には咬筋があり、毎日の会話や食事の動きが刺激となり、線維成分が多くなったと思われます。そして、線維間の弱いところに粉瘤が侵入していったと思われます。
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2015.9 の手術です。

数年前よりの粉瘤です。左頬に約2cmの大きさです。
超音波検査では境界明瞭です、内容物が一様なので、クリーム状になっていると思われます。
小切開で摘出しました。
割を入れてみると、やはりクリーム状でした。
キズ跡は殆ど目立ちません。
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2015.3 の手術です。

以前より右頬にしこりを感じていたが、ニキビだと思って、そのままにしていた。1週間前より少し痛くなっていたので、受診されました。頬に直径1cm強のしこりを触れます。
超音波検査では境界明瞭が不明瞭なので、炎症を起こしていると思われます。
治療方法は ①抗生物質の内服で様子を見る。②大きくごっそり切除する。③切開、排膿する。 ですが、
本人、母親に説明の上、小切開内容物圧出後摘出術を施行しました。運良く、袋が全て摘出できました。
キズ跡も小さく、目立ちません。
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2015.5 の手術です。

数年前よりの粉瘤です。直径約3cmの大きさです。
超音波検査では境界が非常に明瞭です。
小切開でも摘出は可能ですが、陥凹し、かえって変形が目立つと考えられるので、普通に摘出しました。
割を入れてみると、オカラ状の内容物でした。    
キズ跡は殆ど目立ちません。
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耳 項部

 耳の粉瘤   耳たぶやその周囲に多発することがあります。



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頚部の粉瘤(くびの粉瘤)

項部(首の後ろ側)の粉瘤です。
背部、腰部の粉瘤
背部の粉瘤(背中の粉瘤)




希望に添うよう、出来る限り小さい切開線で摘出しました。
背中の粉瘤
2015.7 の手術です。

大きさは直径約3cmです。結婚式を控えているので、出来るだけ、キズ跡を小さくして欲しいと言って受診されました。
炎症を起こしたことがも無く、
超音波検査でも、境界が非常に明瞭です。
小切開内容物圧出後摘出術を施行しました。
確実に袋が取れていることを確認し、縫合しました。
キズ跡は7mmですが、殆ど目立ちません。
背中の粉瘤
2015.6 の手術です。

超音波検査では上下に2つ映っています。袋の境界は明瞭です。少し端子を動かすと連絡していました。2段になっている粉瘤と思われます。
普通に切開し、掘り起こして、摘出しました。
割を入れて、粉瘤を確認しました。
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背中の粉瘤
腰部の粉瘤(腰の粉瘤 )

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上腕の粉瘤

感染(性)粉瘤、炎症性粉瘤

感染(性)粉瘤、炎症性粉瘤     気分が悪くなるかもしれませんので、苦手な方はご遠慮下さい。





痛みや腫れが強いときは、切開、排膿をします。



 
臀部のパンパンに腫れ上がった感染粉瘤です。切開すると大量の膿が出てきました。

*:炎症や感染を起こしていると手術はできません。近くの医院で診てもらって、抗生剤、痛み止め等を処方して貰ってください。

もっと見る 、  粉瘤の説明に戻る  、治療法に戻る、    感染粉瘤に戻る



 

粉瘤、表皮嚢腫の癌化した報告

希なことですが、表皮嚢腫から癌化したという学会報告があります。2008年には高知医大より:「臀部の表皮嚢腫より生じた有棘細胞癌の1例」. 西日本皮膚科 70: 463, 2008 の発表もあります。
最近は、ほぼ毎年のように報告されていますので、決して希ではなくなってきています。
癌を心配される方は早めの手術をお勧めします。

年を取ると出てくる良性腫瘍の脂漏性角化症(別名:年寄りイボ)でも、癌になったという例もありました。
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感染(性)粉瘤、炎症性粉瘤続き



 

粉瘤は炎症や感染を起こすと、周辺に肉芽、瘢痕、繊維成分ができて、手術は難しくなります。大きく切除(上図の点線の部分)すれば、問題なく取れるのですが、キズ跡は小さい方がいいので、表面が薄くなっている部分を含めるようにして摘出しました。
                       

 



少し感染がおさまった時に手術を希望されました。この場合の手術は、少し大きめに切除しなければなりません。
しこりに気がついたら、感染を起こさないうちの、早めの受診をお勧めします。
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小切開内容物一部圧出後摘出術

小切開内容物一部圧出後摘出術は小切開摘出術よりも、さらにキズ後を小さくするする方法です。
2015.7の手術です。

小切開で粉瘤の袋の上部に達し、壁(袋)の強さを確認を、壁に切開を加え、内容物をできる限り圧出します。
中身を出し切ると、袋はしぼんで、小さくなりますから、それを取り出します。
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2015.3の手術です。

  感染や炎症を起こしたことが無く、超音波検査で壁(袋)と周囲とが鮮明に区別できれば、完全に摘出することが出来ます。
 キズ跡は当然小さくて済みますが、視野が狭いので、技術的には難しい方法です。織り出した袋は破けてないか確認します。
壁(袋)は表皮の細胞で出来ていますから、弱く、破れやすいので、途中で破れることもあります。その時は完全に取れたかどうかはわかりにくくなります。しかしながら、キズ跡が小さい方がいい方は試してみる方法です。再発してもそのキズ跡から再度手術すれば、キズ跡は最小限で済みます。
   感染や炎症を起こしていれば、普通に摘出すると、切開は大きくなります。ダメ元で切開排膿のつもりで施行すると、うまく摘出出来ることもありますので、試してみる方法だと思われます。

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くり抜き法、へそ抜き法


くり抜き法、へそ抜き法..キズ跡は小さくなりますが、決して綺麗になるとは言えません。再発もすることがあります。




「皮膚疾患最新の治療2017-2018 南江堂2017.1.30」でも
         へそ抜き法はキズは小さいが、取り残しや炎症を起こしやすく熟練が必要、、、 とのこと

症例によってはうまく取れることもあるようです。とりあえずの処置としてはいいでしょうが、完全に摘出することはあまり期待しないほうがいいでしょう。
外来で簡単にできると言っている施設もあるようですが、??ですね。
超音波検査検査で粉瘤の壁がはっきりしている場合と軽く炎症を起こして周囲の組織と剥がれかかっている場合にはうまく取れることもあるでしょう。当院では希望される方にしか施行していません。     2018.6.12

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